攻「受けの中…きゅうきゅう締まって気持ちいい…」
受「ああッ…やだ、攻め、いたい…苦しいっ、よぉ…」
攻「きつくて動かすのも辛いくらい…ずっと受けの中にいたいよ」
受「ふん」

ギュッ

攻「え！？え、ちょっ、抜けない？！押しても引いても動かない？！」
受「ずっと中にいたいと言ってたから望みを叶えさせてやろうと」ギチギチ
攻「あ痛たたたたた！！」
受「まったく人の処女穴半ば無理矢理犯しながら呑気なこと言いやがって」ギリギリギリギリ
攻「いやぁ…！、受け！やめて無理っ、痛いよう…！ひぎぃらめぇ！」

攻「受よ、白皙の美、至宝なる恋人……今生にて邂逅し得た歓びを
今こそ交わそう……かつて水晶宮にて契りし愛の遊戯を再び紡ごう、
受よ、彷徨いし無垢なる魂よ。
二人にとって、こうなることは前世からの必定だったのだ。
そう、マリスを宿しし君の瞳の双玉に魅入られた時から、俺は
絡みとられた憐れな一羽の蝶なんだ……」

受「攻……遥かなる記憶、神聖なるンジャ・メーナの戦士よ……」

攻「……ンジャメナ？あれ、ンジャメナって、確かチャドの首都じゃなかったっけ」

受「なーんだ、詳しいじゃん。お前、辞書とか地図帳でさ、しりとりに
備えて『ん』とかラ行の文字で始まる言葉を調べまくったクチだろ。
相手がうっかり『ん』で終わる言葉を言っちゃって、そこで黙っときゃ
こっちの勝ちなのに、知識自慢したくってつい『ンジャメナ！』とか
答えちゃうんだよなー」

攻「あー、調べた調べた。でもさでもさ、俺の場合ね、『ンジャメナ！』って
せっかく続けたのに、周りで聞いてた奴が『それ、固有名詞だから
しりとりじゃ使えないじゃん、無効だよ』っつーて水を差してきたことが
あってさ。白けるよねー」

受「ねー」

攻「……」

受「……」

攻「…………」

受「……愛の遊戯ってのはしりとりのことか。とんだ水晶宮だなオイ」

攻「ち、違うのっこれには訳があばばっばばばば」

受「ところでお前マリスって何よ、横浜？オラ、厨ニ病ノートにメモってあんだろ、

見せろやコラ。うっわ、こいつ難しい漢字にルビ振ってやがんの」

攻「見ないでぇぇぇぇぇ」

攻「受け…すごく綺麗だよ…受けのここピンクで…すごく物欲しそうにしてる…」

受「いやだ…見ないでっ…みないでよ、攻めっ…！」

攻「だーめ。…うわ、その顔反則だっつーの…
涙目でさ、頬も赤くて…誘ってるだろ？」

受「せ、攻めのせいだろっ…！ばか…」

受「二十代半ばの男子が二人ベッドで寝そべり今まさにホモセックスに挑もうとしており、そのうちの一人の

野郎のケツの具合や色を確かめ悦に浸っている奴が十年来の付き合いの幼なじみかと思うとどこで道を違えたか嘆かわしくて嘆かわしくて」

攻「……受け……俺……帰るわ」

受「攻め元気出せよ。お前のいきり立ったブツも赤色一号薄めたみたいな綺麗なドピンクだったよ」